サービスの根っこ

奉仕ではなく、敬い慈しみ、真摯に接する。
これは私のサービス精神ですが、
根本は思いやりです。
私は今でこそ専門職バリスタですが、
5歳の頃からフライト・アテンダント✈を志し、サービスというものを常に意識してきました。
そして20代半ばまで、いわゆる「お客様は神様」という思想の人間でした。
そのため、接客応対には人一倍注力してきたし、サービスに関する本もたくさん読んでは、インプット&アウトプットを積み重ねてきました。
サービス本に書かれているようなことは、概ねすべて身につけたと思います。
無敵だ!とは言いませんけども、
サービスマンとして‥なかなかのレベルになったと自負しておりましたんデスヨ💪
しかし、渡米・特に渡独を経て、その姿勢・価値観に180度変化が起こりました。
自分が取り組んできたのは心の通った思いやりではなく、
世渡りや単にテクニックとしての応対術を身につけ‥実践してきたに過ぎないことを痛感したのでした。
💖バスの運転手が教えてくれたこと
私はドイツで過ごしていた頃、ミュンヘンとベルリンを行き来することが何度かありました。
ミュンヘンとベルリンは、東京~大阪よりちょっと長い距離でしょうか。
当時、まだドイツ国内の長距離移動に長けていなかった私は、飛行機を利用しました。その方が確実だと思ったのと、空路は大好きだからです。
ただ一つ面倒だったのは、(当然ですが)空港まで移動しなければならないこと。
ミュンヘン市内から空港までは、ルフトハンザ・ドイツ航空の直行バスが出ているので、それを利用しました。
旅客機もルフトハンザを利用すればバスの乗車は無料ですが、
私はDBA(ドイツ ブリティッシュ エアウェイズ)通称デーベーアーの乗客だったので有料。
※現在DBAは業務終了
バスで約40分、やがてミュンヘン空港(フランツ ヨーゼフ シュトラウス空港)に到着します。
独特の高揚感を胸に、車窓から景色を眺めていると、私に声をかける人がいました。
運転手でした。
彼は私に言いました。
君はDBAだろ?
私は「えっ!」と、まるで寝耳に水のような反応でした。
For you !
と彼が続けます。
なんと、運転手は私一人のために、DBAの手続きカウンター付近までバスで送ってくれたのでした。もちろん他に乗客はいます。
私はてっきり、バスはルフトハンザ専用の停留所に停まったものだと思っていました。
しかし実際はDBAの入口!
あとでわかったことですが、ルフトハンザとDBAはターミナルが全く別で、けっこう離れています。
当然、DBA側にルフトハンザのバスが来ることはありえないことです。
しかも停めてくれた場所は停留所ではなく、本当にターミナルの入口‥目の前!
私は声にならないほどの感動を覚えました。
こんな、どこの馬の骨ともわからないアジア人ひとりのために‥。
しかも他の(ルフトハンザの)乗客は誰一人、嫌な顔ひとつせずに私を見送ってくれて…
👱気をつけて
👵いいフライトをね
👳さよなら
そんな温かい言葉で、私を送ってくれたのでした。
日本では、天と地がひっくり返ってもないだろうと思う。
私はこの時の光景を、今でも鮮明にハッキリと覚えています。
きっと一生忘れない。
この時の体験を皮切りに、私はドイツという国で、
人の情やぬくもりというものを、これでもかというほど深く感じることになるのでした。
それについては、またの機会にお話ししようと思います。
狭い島国の日本を出て‥ドイツで過ごして以来、
私はサービス本に書かれていることや、サービス教育者の言動は、じつにくだらないと思うようになりました。
なぜならば、
書かれていること・言われていることは、上っ面の「テクニック」ばかりだから。
人の為のものではなく、売上のための対人応対テクニックだからです。
言葉遣い
おじぎの角度
歯を見せる
ああしましょう
こうしましょう
…
もはやそんなもの、どうでもいい次元の話です。
大切なのは、あくまで人と人の心の関わりなのだということ。
それがひとつの答えだと、しかしとても大きな答えだと、私は確信したのです。
人にやれと言われたものでもありません。
何の見返りも求めていません。
あくまで自分自身の判断でしてくれたことです。
(ドイツと日本の違いはあれど)
言葉遣いとか
立ち居振る舞いとか
そういうものよりも、彼には‥彼らには本当に心がある。
紅い血が流れる、人間だけが持っている熱いハートがあるのだ。
そんな運転手の想いに理解・共感しているからこそ、他の乗客も温かく送ってくれたのだと思います。
日本人が行う世界最高とされる‥訓練された接客応対、
そんなものより遙かに心地よく、価値のある素晴らしいものでした。
とてつもなく大きな感動・感激でした。
飲食店だろうとなかろうと
サービス業だろうとなかろうと
客・サービスマン
そんなものは無関係に
人間にとって、
すべてに優先し、何より大切なことは、心だと思いました。
「心」
青臭いと思う人は笑えばいい。
人は誰しも心を持っています。
誰に教わったものでもない、生まれながらに身につけていた「良心」を。
私はその「人の心」を大事にしていきたい。
人にはそんな素晴らしい心がある。
売上のため、相手に好かれるため(嫌われないため)のいやらしい下心は必要ない。
持って生まれた自然な心で、相手を敬い慈しみ、真摯に接すること。
これこそが真のサービスの姿勢、そして人の在り方ではないだろうか?
😊🍰☕
今日もあの人は、ふらっと立ち寄ってくれました。
そして清々しい背中で店を後にしました。
テクニックは用いず、私はいつも自然体で向き合っています。
これでいいのではないだろうか?
私もその背中を見送ることができて、とても清々しかったから。
運転手さん、ありがとう。
私はあなたのこと、ゼッタイに忘れない。
Meister CZ
💙💚💛💜💗
Heart photo created by freepik
当時、まだドイツ国内の長距離移動に長けていなかった私は、飛行機を利用しました。その方が確実だと思ったのと、空路は大好きだからです。
ただ一つ面倒だったのは、(当然ですが)空港まで移動しなければならないこと。
ミュンヘン市内から空港までは、ルフトハンザ・ドイツ航空の直行バスが出ているので、それを利用しました。
旅客機もルフトハンザを利用すればバスの乗車は無料ですが、
私はDBA(ドイツ ブリティッシュ エアウェイズ)通称デーベーアーの乗客だったので有料。
※現在DBAは業務終了
バスで約40分、やがてミュンヘン空港(フランツ ヨーゼフ シュトラウス空港)に到着します。
独特の高揚感を胸に、車窓から景色を眺めていると、私に声をかける人がいました。
運転手でした。
彼は私に言いました。
君はDBAだろ?
私は「えっ!」と、まるで寝耳に水のような反応でした。
For you !
と彼が続けます。
なんと、運転手は私一人のために、DBAの手続きカウンター付近までバスで送ってくれたのでした。もちろん他に乗客はいます。
私はてっきり、バスはルフトハンザ専用の停留所に停まったものだと思っていました。
しかし実際はDBAの入口!
あとでわかったことですが、ルフトハンザとDBAはターミナルが全く別で、けっこう離れています。
当然、DBA側にルフトハンザのバスが来ることはありえないことです。
しかも停めてくれた場所は停留所ではなく、本当にターミナルの入口‥目の前!
私は声にならないほどの感動を覚えました。
こんな、どこの馬の骨ともわからないアジア人ひとりのために‥。
しかも他の(ルフトハンザの)乗客は誰一人、嫌な顔ひとつせずに私を見送ってくれて…
👱気をつけて
👵いいフライトをね
👳さよなら
そんな温かい言葉で、私を送ってくれたのでした。
日本では、天と地がひっくり返ってもないだろうと思う。
私はこの時の光景を、今でも鮮明にハッキリと覚えています。
きっと一生忘れない。
この時の体験を皮切りに、私はドイツという国で、
人の情やぬくもりというものを、これでもかというほど深く感じることになるのでした。
それについては、またの機会にお話ししようと思います。
💗心の本質
狭い島国の日本を出て‥ドイツで過ごして以来、
私はサービス本に書かれていることや、サービス教育者の言動は、じつにくだらないと思うようになりました。
なぜならば、
書かれていること・言われていることは、上っ面の「テクニック」ばかりだから。
人の為のものではなく、売上のための対人応対テクニックだからです。
言葉遣い
おじぎの角度
歯を見せる
ああしましょう
こうしましょう
…
もはやそんなもの、どうでもいい次元の話です。
大切なのは、あくまで人と人の心の関わりなのだということ。
それがひとつの答えだと、しかしとても大きな答えだと、私は確信したのです。
🚩ピュアな良心
あのバスの運転手はテクニックなど何も駆使していません。人にやれと言われたものでもありません。
何の見返りも求めていません。
あくまで自分自身の判断でしてくれたことです。
(ドイツと日本の違いはあれど)
言葉遣いとか
立ち居振る舞いとか
そういうものよりも、彼には‥彼らには本当に心がある。
紅い血が流れる、人間だけが持っている熱いハートがあるのだ。
そんな運転手の想いに理解・共感しているからこそ、他の乗客も温かく送ってくれたのだと思います。
日本人が行う世界最高とされる‥訓練された接客応対、
そんなものより遙かに心地よく、価値のある素晴らしいものでした。
とてつもなく大きな感動・感激でした。
飲食店だろうとなかろうと
サービス業だろうとなかろうと
客・サービスマン
そんなものは無関係に
人間にとって、
すべてに優先し、何より大切なことは、心だと思いました。
「心」
青臭いと思う人は笑えばいい。
人は誰しも心を持っています。
誰に教わったものでもない、生まれながらに身につけていた「良心」を。
私はその「人の心」を大事にしていきたい。
人にはそんな素晴らしい心がある。
売上のため、相手に好かれるため(嫌われないため)のいやらしい下心は必要ない。
持って生まれた自然な心で、相手を敬い慈しみ、真摯に接すること。
これこそが真のサービスの姿勢、そして人の在り方ではないだろうか?
😊🍰☕
今日もあの人は、ふらっと立ち寄ってくれました。
そして清々しい背中で店を後にしました。
テクニックは用いず、私はいつも自然体で向き合っています。
これでいいのではないだろうか?
私もその背中を見送ることができて、とても清々しかったから。
運転手さん、ありがとう。
私はあなたのこと、ゼッタイに忘れない。
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私たちは、
皆様のお声を敬い、またご縁を大切にしております。
ご意見その他ございましたら、ぜひお気軽にお寄せください。
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